2015年7月16日木曜日

本日の魔法の呪文 68


"ベルイマンは当時たびたびドイツに行くことがあったのに、
一九四五年になるまで国民社会主義(ナチズム)
の正体を見破ることができなかったと後悔を込めて語っていましたが、
それも、ベルイマンのこの子ども時代を考えれば、
当然のように思われます。
残酷さはベルイマンが子ども時代から呼吸し、
なじんでいた雰囲気だったのですから、
どうしてそれをおかしいと思うはずがあるでしょう。"

アリス・ミラー  山下公子 訳  才能ある子のドラマ 真の自己を求めて P130 より抜粋

自分の感情さえ放り投げずに生きることができたなら、
ああ、生きていて良かったなぁ、
と思えるときが必ず来ます。

そして、それを他人と分かち合えるときも必ず。

ああ、放り投げて生きてしまっているなぁと気づけたなら、また取り戻せばいい。

取り戻す覚悟を決めたなら、
感じなくすることで乗り切れていた、逃げきっていた要素に立ち向かわねばならない。
感じることを取り戻すと、悶絶するような辛い過程を一時必ず通ることになる。

今までにこにこと表面的につきあえていた人達が、
一気に豹変してさーっと周りから離れていく。
いきなりろくでなし、人間に非ず、といわんばかりに罵倒されたりする。

そこを通ることでやっと、
ああ、自分はどれだけ偽物のの関係に囲まれていたか、にはっと気づき、
更地にすることができる。

ここを通ったことがある人同士だから分かち合える世界というものがある。

今その真っ只中で、
真っ暗闇を一人で手さぐりで歩いているような気分の人もいるだろう。
大丈夫。
その先は必ず、あたたかい世界が開ける。

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