"日々の眠りと目覚めについて考えると、
「眠りに入るとき、人間は重さの領域から出て、光の領域に入っていく」
と言うことができます。
光の領域のなかで、十分に長く重さなしに生きると、
再び重さに捕えられたいという憧れを持つようになります。
そうして、重さのなかに戻り、目覚めます。"
ルドルフ・シュタイナー 西川隆範訳
色彩の秘密 光のなかの生命と重さのなかの生命 P114より抜粋
睡眠時間をしっかりとると、かたまっていた筋肉がゆるみ、
思考でがちがちになっていた心が、自由に解き放たれる感覚があります。
そのときに、脳の中で起こっていることは、
反対の色同士をお互い混ぜて、別の色にしてしまうような、そんな作業かもしれない。
お絵描きをするとき、暗めの色を混ぜたいと思っても、
ぼんやりと混ぜてしまうと、全体がぼやけてくすんでしまうだけになって、
ああ、台無しになっただけだ、ということが結構ある。
それでも懲りずに混ぜてみるのだけれど、黒い色というものは、
よっぽどしっかり意識して、ここぞというところで使わないと、ほんとうに1滴で
簡単に全部をだめにしてしまう。
そのときに必要な気合いみたいなものと、
心の中でしっかり持ち続けなきゃいけない
意志というか愛みたいなものの取り扱い方は、
たぶん似ている。
そういう意味で、他の人が描いた絵をあらためてみつめてみると、
一見落書きみたいに見える絵であっても、このあたりのことをすごくわかって、
描かれているんだろうな、ということがわっとせまってきてとてもおもしろい。
この感じは、
外国語を修得することと、その国の文化を知ることが密接である感じにそっくり。
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