2015年7月9日木曜日

本日の魔法の呪文 61


"日々の眠りと目覚めについて考えると、
「眠りに入るとき、人間は重さの領域から出て、光の領域に入っていく」
と言うことができます。
光の領域のなかで、十分に長く重さなしに生きると、
再び重さに捕えられたいという憧れを持つようになります。
そうして、重さのなかに戻り、目覚めます。"

ルドルフ・シュタイナー 西川隆範訳  
色彩の秘密 光のなかの生命と重さのなかの生命 P114より抜粋 

睡眠時間をしっかりとると、かたまっていた筋肉がゆるみ、
思考でがちがちになっていた心が、自由に解き放たれる感覚があります。

そのときに、脳の中で起こっていることは、
反対の色同士をお互い混ぜて、別の色にしてしまうような、そんな作業かもしれない。

お絵描きをするとき、暗めの色を混ぜたいと思っても、
ぼんやりと混ぜてしまうと、全体がぼやけてくすんでしまうだけになって、
ああ、台無しになっただけだ、ということが結構ある。

それでも懲りずに混ぜてみるのだけれど、黒い色というものは、
よっぽどしっかり意識して、ここぞというところで使わないと、ほんとうに1滴で
簡単に全部をだめにしてしまう。

そのときに必要な気合いみたいなものと、
心の中でしっかり持ち続けなきゃいけない
意志というか愛みたいなものの取り扱い方は、
たぶん似ている。

そういう意味で、他の人が描いた絵をあらためてみつめてみると、
一見落書きみたいに見える絵であっても、このあたりのことをすごくわかって、
描かれているんだろうな、ということがわっとせまってきてとてもおもしろい。


この感じは、
外国語を修得することと、その国の文化を知ることが密接である感じにそっくり。

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