2015年6月28日日曜日

本日の魔法の呪文 50


"時にこのような人がイニシエーションを授かったとしても、
 彼らはすべてを経験した後、
 何もつかめないまま、入ってきたのと同じ扉から出て行くでしょう。
 この宝の家は魔法の家だからです。
 家の中にはあらゆる宝があっても、泥棒はそれをみつけだせません。
 泥棒は家を通り抜け、辺りをうろつきますが、
 何も見ず、何も手にしないまま出ていってしまうのです。
 真理は誠実な人のためにだけあるからです。"

音の神秘 ハズラト・イナーヤト・ハーン 土取利行訳 P244より抜粋


戦時中、上から爆弾が投下されても、
ガラス工場がある一帯にはどうやっても落ちなかった、
という話を聞いたことがあります。
ガラスが持つ波動の状態が、
ちょうど電磁石が反発し合うように、爆弾を近づけなかったのだと思います。

これの裏返しが、ブラックホールが一体何を吸い込み、何を吸い込めないのかという話。

そんなことを思ったときに、
道成寺で鐘の中に逃げ込んだことで、
かえって逃げられなくなり焼け死んだ安珍のように、
あるいは、
オートロックのように厳重警備がなされている建物の方が、
いったん中に泥棒が進入したときにやりたい放題だったりする、
あの感じにも似ています。

守るためにツールを使うことが、
逆に自分を閉じ込める檻になる愚かさについて
あらためていろいろ思います。

ちょっと不安がよぎったときに、気合いでふんばらず、
ツールに頼ってしまうと、このバリアの持つ結界が一瞬で解けてしまう。

魔法というのはこういうきわきわで成立しているなぁと思います。

自己保身の気持ちで生きることを捨てることこそが、
最大のバリアであるという。

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